ただ、すんなり納得できる薬局に転職できたわけではなく、下記のように上手く行かなかった部分も多かったです。
・希望通りの求人を紹介してもらえない
・経歴書サポートなどが受けられない
評判の良さそうな求人サイトを使っても、同じような雰囲気の薬局を紹介されたり、希望に合わない部分もあったので、盲目的に薬剤師転職サイトを使わないほうがいいと感じました。
薬剤師転職サイトとハローワークはどちらが有利か?
私は3社ほどの薬剤師転職サイトを利用した後、しつこい連絡などにうんざりして一度ハローワークに切り替えた時期がありました。
両方とも利用して感じたハローワークのデメリットは下記でした。
・毎回オフィスに呼び出される
・紹介薬局の多くは相場より年収が低い
ハローワークを利用している薬局は、採用コストを削減しようとするあまりに、薬剤師の年収まで下げている傾向があるのか、全体的に年収が低かったと感じました。
また薬剤師転職サイトと違って、ハローワークは担当者と電話でのやり取りがしにくく、基本的にはハロワ事務所に出向いて、待ち時間があってからサポートが受けられるので面倒です。
薬剤師転職サイトは使わないほうがいいのか?
ハローワークがダメだから、薬剤師転職サイトを使うべきかというと、残念ながらそうとも言えません。私の場合は、ハロワ利用前に転職サイトも利用しましたが、デメリットも感じたからです。
私が薬剤師転職サイトを利用しないほうがいいと感じたのが下記理由からです。
・電話連絡がしつこい
・人手不足でブラックな薬局も多い
ハローワークではなく薬剤師転職サイトで求人募集する薬局の場合、採用コストにそれなりの予算を割いている企業ということを意味します。
これはハローワークでは税金で採用コストが賄われていますが、薬剤師転職サイトでは採用時に薬局が薬剤師転職サイトに紹介料を払うからです。基本的には30%~40%前後と言われています。
つまり、薬剤師転職サイトを利用する薬局は、採用コストをかけてまで薬剤師が欲しいということになり、その理由は下記の2パターンです。
・薬剤師が辞めすぎて足りない
・ちゃんとした人が欲しい
人手不足で薬剤師募集している薬局の場合は、人が辞める理由が存在しているパターンが多いです。例えば、虐めてくる薬剤師がいる、オーナーがウザいなどです。こうした薬局を積極的に紹介してくるサイトもあるので、これらは絶対に利用しないほうがいいです。
逆に、数年間も誰もやめていなかった薬局で、たまたま出産予定の薬剤師がいて退職してしまった、夫の転勤でやむなく辞めてしまった薬剤師がいる薬局は狙い目です。
こうした薬局は、ハローワークではすぐに薬剤師が集まらないだけでなく、ハロワは高齢な薬剤師が多いので、20代~40代の薬剤師が欲しい薬局は薬剤師転職サイトを利用するからです。
常勤薬剤師と派遣薬剤師をどちらを狙うべきか
大手調剤チェーンで薬剤師をするという場合は、OTC販売など細分化すれば色々とあるのですが、いわゆる大手調剤チェーンで薬剤師として働いている私からすると、下記2つの数字については紹介先求人で押さえておくべきです。
・常勤薬剤師の比率
・かかりつけ薬剤師の比率
私の場合は、大手調剤チェーンでの勤務というと、販売スタッフが足りないときは売り場にも駆り出されて、接客などもやらされるイメージでしたが、ドラッグストアは調剤と一般販売が分離されていて、上記の割合が高いほど薬剤師を大切にしてくれる傾向があるように感じました。
特に、常勤薬剤師の比率が低いと、派遣やパート薬剤師の穴埋めなどで常勤薬剤師が奔走することも多いため、なるべく「有給を消化したい」「残業はしたくない」などより良い職場環境で働きたければ、ある程度知っておいたほうがいいです。
私が話を聞いた中では、「かかりつけ薬剤師」の比率を上げていきたいと考えているような薬局については、薬剤師を大切にしてくれる傾向があります。
一方で、ディスカウント特化のドラッグストアの場合は、薬剤師も販売をレジ打ち含めてやるので人によっては負担を感じるかもしれません。特に店舗オーナー、店長は薬剤師は高い給料を払っているのだから、販売も手伝って当然という姿勢になっているのは危なく、薬剤師として長く働きたいなら調剤分離のドラッグストアが個人的には良いと思います。
自分のエリアで薬剤師への働かせ方を確認する
ただ、すんなり納得できる調剤薬局に転職できたわけではなく、下記のように思い通りに進まなかった部分も多かったです。
・希望通りの求人を紹介してもらえない
・経歴書サポートなどが受けられない
評価の良かった薬剤師サイトでも堂々と別のブラック薬局を紹介されたり、実際に自分で使ってみないと薬剤師求人サイトは信用できないと感じました。
私はブラック薬局からの転職後も「家族の転勤」「育休」など様々な理由から、地方、首都圏含めて薬剤師として転職しています。
そのため、ブラックなドラッグストア薬局など過酷な職場環境からの転職時だけでなく、家族の事情などによる転職の際にも、複数の薬剤師求人サイトを使ってきました。
ただ、どこに転職するにしても転職先に妥協は禁物ということでした。
私の場合は、当初は全部自分でやっていたのですが、薬剤師転職サイトを上手く使いこなせるようになってからは、毎回の転職時にも慌てずに希望に近い職場を見つけることができるようになりました。
基本はホワイト薬局の求人情報を持っているサイトを使うべき
ドラッグストア薬剤師の場合は、基本的に昇給がそれほどないので、転職時の給料を一度貰ってしまえば、そのまま継続するというのが鉄則です。
私の場合は、地方、首都圏問わずに夫の転勤があったり、私自身の出産や子育てなどで転職や再就職するタイミングが何回もありましたし、地方転勤では知らない土地の薬局で、当然都内の薬局でも条件の良い職場を探して転職していました。
毎回、情報収集、求人紹介のために重宝していたのが、転職サイトのコンサルタントでした。
私自身は累計で10ほどのサイトに登録したのですが、本当に自分の転職を任せられると感じたのは、一部の薬剤師サイトのみでした。
今回、薬剤師が実際に使った「薬剤師転職サイト」の中で、本当に信頼できるサイトはどこか、自分なりに数回の転職活動の経験を元に整理してみました。
選んだ基準については下記のようにサイトを見ています。
・サポート力
・求人の質
・ヒアリング力
薬剤師の転職サポートをしてくれるコンサルタントの対応としてのサポート力。
年収待遇が手厚い求人を多く紹介してくれる、ホワイト薬局求人の紹介があるかの求人の質。
一般薬剤師、研究開管理薬剤師、臨床開発、学術、薬事、調剤併設ドラッグストア、漢方薬局、クリニック、CRC、CRO、臨床開発など全般的に対応しているかなどヒアリング力。
いくら条件が良くてもこちらの希望に合致しないと求人紹介の意味がないため、特に求人の質を重視して、利用する薬剤師求人サイトを選んでいます。
「実際に働いた時に満足できる職場」を紹介してくれた薬剤師転職サイトを一覧にまとめてみました。
3つの基準でみて「サポート力が高い」「求人の質が良い」「ヒアリング力が高い」の点で評価しています。
・絶対に利用するべき薬剤師転職サイト3つ
・強くお勧めはしない転職サイト4つ
ただの1ユーザーである私が勝手に評価するのもおこがましいですが、夫の転勤に伴い複数回の転職を経験している一人の薬剤師の意見として見ていただければ嬉しいです。
絶対に利用している3つのホワイト薬剤師転職サイト
ここでは、私が夫の転勤が決まり、転職する必要が出た時に必ず利用している転職サイト3社について説明します。
ただ、最近ではとりあえず「マイナビ薬剤師」を利用しておけば、希望にほぼ近い内容で複数の求人提案を貰えるので、1社のみで転職活動を進めるなら「マイナビ薬剤師」に登録しておけば問題ないです。
下記3社の、それぞれの特徴の評価です。


サポート力(5.0)
求人の質(4.0)
都内、地方問わず、紹介してくれた職場の満足度が一番高かったのが、「マイナビ薬剤師」による紹介のあった求人でした。
私の中で評価が高かった理由としては「コンサルタントが徹底的に希望を聞いてくれる」「職場見学、面接前に知りたい情報を全部聞いてくれる」の2つが徹底されている点でした。
そもそも、マイナビ薬剤師には35,000件以上の求人案件が集まっていて、地方でも都市部でも欲しい求人を持っています。
さらに、マイナビ薬剤師のコンサルタントは、その中から自分にマッチした求人を確実に絞り込んでくれるので、面接を受ける職場と自分の相性が良さそうか知れる可能性が高く、1社のみ利用するならマイナビ薬剤師で間違いないです。


サポート力(4.0)
求人の質(3.0)
次に、紹介して貰った「職場の条件」が良かったのが、「ファルマスタッフ」でした。
マイナビ薬剤師も非公開求人が35,000件近くあるので、求人数としてはファルマスタッフも同じような規模なので、バックアップとして利用することは多いです。
一方で、マイナビ薬剤師と比較すると、日本調剤グループ運営の薬剤師転職サイトということで、より公平な求人紹介を受けたいのであれば、マイナビ薬剤師を優先しておいて問題ないと思います。


サポート力(3.0)
求人の質(3.0)
地方など全く手探りな時は、マイナビ薬剤師だけでなく「リクナビ薬剤師」も念のために利用することはあります。
登録カウンセラー数が多いのでレスポンスが早いので、すぐにその土地の求人状況が全体的に把握でき利用価値はあると感じました。
ただし、複数の担当者から連絡が来ることもあるので、電話連絡などが煩わしいと感じやすい人は、利用しないほうがいいです。
上記3社とも対応は丁寧で、コンサルタントも元薬剤師の人も多かったり、相談には乗ってくれやすい環境がある点でも使えるサイトなのですが、利用数を増やしすぎると時に連絡がしつこいと感じることもあるので、1社~2社程度から利用を始めるのがいいと思っています。
何故おすすめされているか理解不能な薬剤師転職サイト
始めの頃は、薬剤師転職サイトというのは何社もあるため、何も考えずに登録していった転職サイトもあったのですが、ほぼ同時登録して上記3社の対応が良かったため自然に利用しなくなったサイトについてまとめておきます。
無料ですし、嫌なコンサルタントに当たったら退会したり、連絡しないでほしいと伝えればよいだけなのですが、担当者と会ったり連絡対応したりと大変なこともあり、転職活動では1社から多くて3社程度のサイトを使っておけば問題ないので無理して利用しなくていいと思います。
念のため下記に一覧をまとめておきます。


薬キャリについては、提携人材会社が40弱あるのですが、そこから担当してくれる3社ほどのコンサルタントから一気に連絡が来るので、既に複数登録していた私にはメリットがなく利用中断しました。
登録の手間も省けるので、人によっては悪くない対応なのかもしれませんが、少数精鋭で転職活動を勧めたい人には向いていないと思いました。
ここでは挙げませんが、ジョブデポ薬剤師は、私の周囲でも利用している人が殆どいなかったサイトで、あまり人気がないのかもしれないです。
「転職祝い金で最大40万円」などと祝い金に特徴があるようですが、薬剤師だけに特化して転職事業を運営しているわけでもなさそうで、あまり担当者にも特徴がなく自然にフェードアウトしました。


サイトを見ると転職者満足度が95%ということですが、実際に転職できると判断された転職者のみに徹底的にサポートを行うのか、求人紹介までの進みは遅く、こちらも自然にフェードアウトしました。
登録前に見れる求人についても、あまり詳細が書いていないので、転職するかどうか実際に判断することができず、結局利用中断しました。


急募求人に注力しているせいか、単発での連絡が多く、今後のキャリアをじっくりと考えて転職を考えるというサポートまでは難しいのではと感じたのはファーマキャリアです。
基本的には、転職サイトから殆どの求人が見れるので、万が一気になるのであれば確認してみてもよいとは思いますが、特別利用したほうが良いと感じるような内容ではありませんでした。
薬キャリも同様でしたが、薬剤師ではたらこは閉鎖されましたが、イメージキャラクターに芸能人を使ったり、CM予算を投下していたせいか、今は閉鎖されてしまったのが「薬剤師ではたらこ」です。
「給与水準の高い」職場の紹介が多かったのですが、それだけ回転率も高そうな薬局も多かったので、途中で利用中断しました。


マイナビなどは母体がそれぞれ人材事業を運営しており、安定した収益基盤があるのに対して「薬剤師ではたらこ」は、看護師や薬剤師転職事業に依存していたこともあり、マネタイズを急ぎすぎたのかなと感じています。
薬剤師転職サイトは沢山登録したほうが良いのか?
どこかのアンケート集計結果によると「転職サイト3社の利用で最も高い満足度」を得ているらしいのですが、個人的には多くても3社で、むしろ始めは1社のみで全く問題ないです。
「どうして複数のサイトを使ったのか?」というアンケート結果については、下記のような理由が多いようです。
・複数のコンサルタントの意見を聞いておきたかった
・より相性の良いコンサルタントにお願いしようと思った
ですが、私は基本的には、沢山の薬剤師求人サイトに登録するのは反対です。
理由としては、担当コンサルタントの質は、利用する求人サイトごとに、ある程度レベルが決まっているからです。
特にマイナビ薬剤師あたりの母体が大手の求人サイトの場合は、所属コンサルタントの待遇がよく、ノルマ重視というよりも顧客利用の満足度重視になっていると感じるからです。
薬剤師転職については、需要に対しては供給はそれほど多くないため、評判が一番の集客ツールと捉えているためです。
逆に、評判が悪い求人サイトのほうが、広告を沢山使っていたり無理矢理、薬剤師登録者を増やそうとしている傾向があります。
祝い金などもその一つで、基本的には利用している薬局などが肩代わりしているため、人がすぐ辞めてしまう薬局ほど祝い金が高いようで、実際に大手サイトでは祝い金制度がないことが多いです。
登録後にすぐ担当が使えるか判断する
薬剤師の転職の場合、職場環境の話を全くしてこないコンサルタントは使えない、信頼できないと考えたほうがいいです。
年収、業務内容の説明はどんなダメなコンサルタントでもできますが、実際に信頼できるコンサルタントは必ず求人募集している薬局の職場環境など、具体的に説明してくれます。
私が複数サイトに登録する行為自体は賛成なのは、同時登録して何人かのコンサルタントに会えば、実力差が明確に分かるからです。
1回電話でも対面でも会って20分ほど話せば、コンサルタントの実力が分かるので、3つほど登録してみて1つだけに絞るのが得策です。
そのため、自分の意見をよく聞いてくれるコンサルタントを見つけるということは非常に重要になるというわけです。
上記で説明したように、薬剤師転職サイトは10社以上ありますが、ネットで見ても実際に使ってよかったという評価が集まっているサイトは、それほど多くないことが分かると思います。
特に総合的に人材事業をやっているサイトほど十分な予算があるので、コンサルタントの数も多く、結果的に満足できるコンサルタントに出会える可能性も高くなると言えると思います。
地方での薬剤師求人サイトの選び方
最後に、需要があるかは分かりませんが、夫の地方転勤の際に、地方で薬剤師求人を探した方法についてまとめておきます。
都内への転職の際は「託児所付き」など充実している薬局も多かったのですが、「地方」での求人探しでは、募集薬局の職場環境など本音で話せる担当者を見つけるのが、かなり鍵になると思います。
地方で働ける薬剤師は少ないのでせっかくの機会だと思って、薬剤師転職サイトのコンサルタントのサポートを受けながら、1か月弱で転職を決めることができました。
地方での薬剤師転職の場合は、拠点の多いサイトのほうが職場情報なども充実しているので「マイナビ薬剤師」「リクナビ薬剤師」を利用しておけば問題ないです。
基本的に、地場の大手クリニックというものが地方にはあって、その門前薬局に転職してしまうのが待遇含めて有利です。そのため、転勤したばりで、それなりに長く働いてくれる可能性のある薬剤師はかなり優遇されるように感じました。
クリニック側でも研修体制はかなりしっかりとしていて、初めての地方生活の中でもストレスなく業務に入れました。
求人が上手く見つかれば、基本的に地方で働きたいと思っている薬剤師の数は少ないせいか、条件も好待遇ですし、面接なども電話などで普通に進めてくれます。地方での薬剤師転職だからと言って、特別な対応をする必要もありませんでした。
地方と言っても、地方都市なのか、僻地なのか勤務地によって周りの雰囲気がかなり違うので、給与などの条件だけでなく、どんな雰囲気の薬局なのかなどは、担当者にしっかりと聞いておくのは忘れないでください。