第三者割当増資により4000万円を調達した求人プラットフォーム「JoBins」だが、BtoB型の採用マーケットプレイスとして未来はあるのか個人的な感想をまとめておく。
簡単にJoBinsのビジネスモデルを見てみたが、下記。
・求人募集したい企業が求人票を登録
・JoBins登録エージェントが転職者に紹介
・成約すれば企業は年収の13%の手数料をJoBinsへ
・JoBinsは10%を紹介エージェントに払う
これは、どこかで見覚えのあるビジネスモデルだと思うが、キャッシュポイントは若干形式は違うがIndeedに似ている。
マーケットプレイスモデルで世界的に成功をしているIndeedは、企業が登録した求人票を掲載、クリック数など露出を増やしたければ、企業側に都度課金させるビジネスモデル。
Indeedはクリック課金で、JoBinsと違って成果報酬ではない。クリック後の求人応募率は、ある程度の統計データがあるため、実質的には成果報酬と言っていい経済圏を確立しているので、より無駄がないビジネスモデルになっている。
さらにIndeedだけでなく、Glassdoor、Vorkersなども、求人募集したい企業が直接編集できる管理画面を持ち、求人募集をかけられるマーケットプレイス型の求人プラットフォームを保有しており、JoBinsは後発も後発だと感じている。
今後の展開を占ううえでも、JoBinsの強み、弱みの分析をしておく。
【強み】
・採用成果報酬
・エージェントは小規模でも活動しやすい
・企業は採用ベースで予算が組みやすい
【弱み】
・登録企業数は1000社と少なく、エージェントが動くメリットが薄い
・中小エージェントの多くはビズリーチが現在は活動の中心
中小企業としては、チャージ制と話題性の強いIndeedのほうが、JoBinsよりも導入はしやすく、責任は運用代行会社に任せられる点でも有利。
また、大手エージェントを経由しない転職だと、リクナビネクストなどローキャリア層向けか、ビズリーチなどのようなミドル~ハイキャリア向けが動きやすいが、JoBinsはどういった層を狙っていくのかは見えていない。
ビジネスモデル自体は、既に競合が多く、しかも競合が世界展開で成功していて日本に進出してきている超強豪であり、初めはエンジニア求人のみなどニッチ分野で攻めていくようだが、大きくスケールするのは難しいのではと個人的には感じる。
ただ、今後はIndeedの一強時代が来そうな予感がするので、モラルを守るためにも、必ず対抗勢力は必要なわけで、個人的には何とか頑張ってほしいとは思う。