この記事では元々無職のパチプロでゲーム会社に全く縁がないような生活を送っていたものの、就職してその経験を存分に発揮できた経験を話していきたいと思います。
今回紹介する私の経験は、会社によって差があるため、一概に全ての会社がそうなるというわけではないのですが、現在無職あるいは、復職準備期間の方の参考になれば幸いだと思っています。
まずタイトルにある通り、パチプロがソーシャルゲーム業界でその経験を活かすことができる3つの理由は以下の通りになります。
- パチンコの射幸心を煽る演出のバリエーションを多く知っている
- 現在パチンコのメインコンテンツであるアニメ・ゲームに精通している
- 数値から分析して行動に移すパチプロの立ち回りが、顧客分析・効果分析に向いている
パチプロでゲーム業界未経験の私が成功した理由
私はパチプロから、ソーシャルゲーム業界に転身をして社長にまで成り上がったとかそういうわけではありませんが、一つのゲームの責任者として、ある程度の人員をマネージメントするに至った経験を持っています。
それはある意味、ゲーム会社の社員としては成功を納めたという形になるのですが、おそらくそれは、パチプロとして生活をしていた期間の経験が大きく活かされていると考えています。
現状パチプロで、今後の就職に悩んでいる人や、今復職の準備をしているものの、どういう軸で転職をするか悩んでいるという人にとって意識しておくべき部分についてもまとめていこうと思っています。
私はTwitterもやっていますので、何か悩んだりする部分があれば、DMなどでも気軽に質問を受け付けているので、是非相談していただければと思っています。@YTRnoIKEDA
射幸心の煽り方はパチプロに取って最大の武器?
まず、冒頭であげたパチプロがソーシャルゲーム業界で生きることができると私の中で思っている部分の一つに、パチンコならではの射幸心を煽る演出を数多く知っており、把握している部分がパチプロの強みだと考えています。
パチプロともなると、収支の考え方がメインとなっており演出なんてもうとっくに楽しんでいないよよいう人もいるかもしれませんが、そういう人は爆裂契機となる演出や、出玉の要になる演出を思い描いていただければオッケーです。
パチンコをしたことがなくて、ゲーム業界を目指す人にわかりやすい例をあげるとすれば、パチスロバジリスク絆の真瞳術チャンスの入りの演出を参考にしてください。
わからない人に簡単に説明するとこの演出は、引けさえすれば期待収支として4万円くらい手に入る演出の入りで、演出の詳細はリンク先の動画を参考にしてください。
この動画の43秒から50秒までの演出が確定するまでの音、実際のパチンコ屋の中で聞いたときに、高音での煽りから、重低音のドドドドドドという音の終わりまでものすごい音圧があり、この高音と低音の落差による印象付けと、期待出玉の多さの結びつけで、もう一度引いてみたいという気持ちを掻き立てて、プレイヤーの射幸心を煽る演出となっています。
射幸心がソーシャルゲームとなんの関係があるんだよと思う人もいるかもしれませんが、ソーシャルゲームもメインの収益は課金が支えており、それは主にガチャ課金がメインとなります。
激レアキャラを引いた時の印象付けをしっかりすることで、また引いてみたい、激レアキャラを引いた時の気持ちの高まりを、再度味わうためにキャラ性能は十分なものを所持していてもガチャを引くユーザーが増えるというデータがあります。
パチプロはこういうお金を使いたくなる演出の引き出しが豊富なため、そういう部分は仕事をうまくできるというモチベーション部分でうまく繋がっていくと思います。
ただ、面接の時にこういう話をしすぎるのはただのパチンコ好きな奴と思われるのでしないほうがいいかと思います。
アニメ・ゲームコンテンツに精通している
次にパチプロがゲーム業界に向いている理由としてあげているのが、メインコンテンツであるアニメコンテンツやゲームコンテンツに詳しいという部分があります。
趣味でアニメを見ていて、今後これが流行るかもしれないとか、1期に5つ以上のアニメを見ていますという人には敵わないのですが、今のパチンコ市場で90%以上がコンテンツ付きの台になっているため、旬なコンテンツに関して敏感でいられるのはパチプロの強みではないでしょうか。
パチンコをしたことがないという人も、パチンコの新台情報などをしっかりとチェックしておくことで、今旬の版権であったり、版権元が推し出したいコンテンツを把握することができるので月1程度でチェックしておくといいかもしれません。
たかが、パチンコされどパチンコで、パチンコを元に知名度をあげて、有名なコンテンツになったものはいくつかあります。
最も株をあげた作品としては、牙狼というコンテンツで、この作品は特撮のドラマなのですが、パチンコの爆裂機として有名になったことをキッカケにコンテンツ知名度をあげていき、それをキッカケに続編が作られるようになっていきました。
牙狼は、一般的にも現在ではかなりの知名度を誇っており、牙狼が好きでパチンコをしてみたというように相互の乗り入れをも促した、パチンコで有名になった代表的なコンテンツとなっています。
もう一つあげられるものとしては、ヱヴァンゲリヲンでこれも今までシリーズが続いているのも、半分くらいはパチンコであげたコンテンツ知名度(サラリーマン世代や、老人世代に周知させた)や、パチンコの版権料をもらっているからという部分が強いコンテンツとなっています。
このように、パチンコ発信で流行に乗るようなコンテンツも多くあることから、パチンコのコンテンツ力は侮れるものではなく、ソーシャルゲーム業界としても版権の取り方などに関しては、そちらでの人気度なども重要視している会社もあるほどです。
最近でいえば、もともと人気だった戦姫絶唱シンフォギアと言うコンテンツが、パチンコ化されてからより一層人気を博して、ソーシャルゲームでもある程度の売り上げを誇っています。
コンテンツに詳しいというだけでもかなり強いのですが、面接ではどういう部分が流行に繋がった理由にあるのか、もしくはどういう部分が今後流行する可能性を秘めているのかなどの分析をできるようにしておくのも大事だと思います。
パチプロはデータ、数値の分析に特化した人材だということを把握する
パチンコで生計を立てていくという事は、運だけでなんとかなるという事はありませんし、基本的にデータの分析をした上での立ち回りの元で成り立っていることがほとんどなのでそういう点では、生半可なデータ解析をしている人と比べて実践的なデータの解析をできていると思います。
サラリーマンとして、給料を保証された状態で生活をしている人と比べて、パチプロの場合は、命がけでのデータの分析となるために、より一層精度を高めなければいけませんし、1つのミスが命取りになっています。
そういう部分は結局無意識に行なっている部分も多いので、ここぞという場面でしか意識をしないと思うので、普段の自分の立ち回りを一度分析し直すことが、面接で自分の分析力を自分の強みとして言うためには必要なことだと考えられます。
私の場合の立ち回りを例としてあげるのであれば、まず人気機種や入りやすい機種の分析をメインに置いていたと思います。
当時、私がパチプロをしていた時代のメインの機種といえば、モンスターハンター月下雷鳴、パチスロ北斗の拳転生の章、バジリスク絆、マイジャグラー2であったため、そのあたりのデータは常に5店舗ほどデータを毎日取っていました。
高設定の挙動を示しているようなグラフなのかどうか、誤爆で出ただけなのかどうかなどを分析しきった後に週間データの取得を行い、どういった日にどういった場所に入るのかの分析を行なっていました。
特に重要だったのは、店ごとのデータの取り方でその店での客付きや、ユーザーの興味を示す台の移行であったり、新台の稼働や新台の設定導入率なども考えて立ち回りを考えていました。
こう言う分析はしっかり稼いでいる人ほど無意識に行なっていることが多く、ある程度自分で言語化することが最も重要ではありますし、ソーシャルゲームの会社に入ったあとは特に顧客の動きをしっかり把握することが大切なので、こう言う分析を元にゲーム内でのイベントを売って行くことが基本になります。
これは開発側であろうと、ゲームの運営側であろうと重要な分析要素となってくるため、もしパチンコをしていないと言う人でも、ソーシャルゲーム業界を志している人は分析面ではしっかりと自分の力がどれくらいあるかを把握している必要がありそうです。