具体的には下記のポイントに注力しました。
・未経験OKの経営企画求人を探す
・成長産業の経営企画職に絞る
経営企画は衰退産業では求人募集は少ない一方で、成長しているITなどベンチャーであれば経営企画の求人募集は非常に多いので、仕事内容や経営企画への転職をできたのかについて徹底的にお話しします。
未経験から経営企画への転職は可能なのか?私が転職した方法
営業職をしている人が、企画職へ転職することは非常に困難だと思われがちです。
しかし、実際に私はそのような経験を通して、思っていたほど困難ではないということを確信しました。
なぜなら、営業職で得ることができるスキルや、営業職で得ることができる経験は企画職、特に経営企画への転職には持ってっこいだということがわかったからです。
経営企画部門の仕事はどのようなものか?営企画で求められる能力とは
経営企画というとなんとなくわかるけど、具体的な業務内容がわかりづらいという方に、簡単に業務内容を説明します。
私が現在勤めている会社の経営企画部門はマーケティング部門と同じ部署に所属しており、主にマーケティング部で分析したデータを元にして、今後の会社として取るべき行動や商品開発の方向性などを企画していくものです。
ほかの会社の経営企画はどちらかというと固い印象があると思うが遊技機メーカーの場合は開発チームなどとの絡みもあるので、どちらかというとよりクリエイティブな部分が多い職業となっています。
そして、経営企画に転職するのに必要なスキル、また転職後にどのような能力が求められるか。
それは、とにかく分析する意欲があることです。
私は全く遊技機とは関係の無い営業を行っていましたが、転職を意識する前から営業活動の効率化を図るためにとにかく分析をして、個々のお客様に対して最適な営業活動を模索していました。
私の分析ですと、遊技機の流行り廃りはどちらかというと洋服や、音楽と似ていてクリエイティブなものです。
なので、専門的な知識よりも、多面的に物事を見て分析する能力ほど、より重宝される世界になりました。
経営企画に転職を考える方は、遊技機メーカーにせよ、他のメーカーにせよ、業界の事情を自分なりに分析しそれを面接で話せるようにすることが最も重要な部分となると思いますし、営業職として多くのお客様に接する機会の多い営業職ほど、経営企画で働く能力を常に磨いており、転職においては非常に有利だと私は考えています。
経営企画職の具体的な仕事内容とはどのようなものか
具体的な仕事内容は主に2つあり、経営面での企画と、商品開発面での企画です。
経営面での企画はどちらかというと固めの仕事で、過去何年間かの各部門の収支、販売台数などを元にどういった部門から今年度は力を入れるべきかの判断になります。
商品開発面での企画は、営業部門と開発部門と協力する仕事です。
営業部門に協力をしてもらい、現場での生の声を吸い上げて分析し顧客ニーズがより高いと判断される要素、もしくは今後高まると予測される要素を商品開発部門と共有し、今後数年間の商品開発においては、マストでこのような要素を入れるのが望ましいと役員会などで提案する仕事となります。
また、そのような社内業務だけでもなく、最先端のゲームショウへの参加や、他社商品の展覧会への参加を通して今後の流行のキャッチはもちろんのこと直近の流行を機敏に察知して常に提言できる立場にあることをしっかりと活用して、積極的に機種開発に活かすように意見を出すことも重要な業務となっています。
また、今後遊技機業界とカジノ業界が両立させなければならず、カジノの独自性に負けないようにするためという名目でカジノの視察などにも行くことができており、この職業に就いてラッキーだったなと思える経験もたくさんあります。
経営企画に転職して給与はどうなった?今後のキャリアについて
転職に置いて仕事内容や求められるスキルに続いて気になるのが年収だと思います。
私は営業職からの転職ということで未経験だったので、下がる可能性が非常に高いと考えていたのですが、実際どうだったのか。
また、私自身が現在を転職を再度することを考えており、転職するのならばなぜ遊技機業界に入ったのかをお話しします。
年収は下がったのか?それとも上がったのか
気になる年収なのですが結論からいうと据え置きで営業職時代はかなり残業が多いものの、残業扱いにはならず、給与のプラスは歩合によるものが多かったため、基本手当の25万に歩合が着いて額面では大体33万ほどでした。
しかし、残業時間を考えると残業時間の時給換算800円ほどとコストパフォーマンスはかなり悪いものでした。
経営企画への転職の条件設定時に見られたのは基本給の部分のみだったので、未経験のため給与の減額も目処に入れてましたが、基本給は1万アップ、残業代は1分単位で支払われることになりました。
実際働いてみると、業務時間は基本的に定時内で終わることの方が多く、外出時の残業申請が多い程度で営業部門で働いていた時ほどのハードワークもなく、快適に働けているのがとても嬉しいです。
経営企画でキャリアアップするために必要なこと
先ほども言いましたが、現在再度転職を検討しています。
主に考えている企業としては、IT系、特にゲームやエンターテイメントに関するIT分野での転職を検討しています。
大きな理由としては2つあります。一つ目は遊技機業界が衰退の一歩を辿っているということです。
いくら、新しい要素を商品開発に取り込みたくても、最先端の技術を取り入れようとしても、規制が多い中で色々なアイデアが警察、政府によって選択肢としての幅が狭くなっていくのが遊技機業界の傾向なので、そのような狭い業界だと限界が来るタイミングがかなり近いと判断したからです。
二つ目は個人的に挑戦をしたいという気持ちによります。
先程話したようにアイデアの提供も非常に幅が狭くなってきてしまっていることから、一生懸命分析しても無意味になることが多かった遊技機業界に比べて、IT、特にソーシャルゲームは規制が少なく無限に可能性が広がっている業界です。
また、今後規制がかかったとしても、遊技機業界での経験を活かすことで、取るべき最善の対応が自ずと見えてくると考えられるからです。
しかしながら、ゲーム、IT業界というのは経験者が非常に優遇される業界であるため、経験を問わない遊技機業界を私はステップとして選びました。
経営企画の1日のスケジュール
今経営企画の1日について説明していきたいと思います。プロモーション型の経営企画は、分析がメインのデータ型経営企画と比べて、プロモーションの企画、推進に注力しているタイプの経営企画です。
求められる役割としては新たな需要を創出するムーブメントを作り出すということにあります。
9:00出社
-12:00 新たなプロダクトのプロモーション案の草案を作成する、ターゲットユーザーとしてペルソナを指定して企画を複数案寝る
-13:00 ランチ
-14:00 データ分析チームと相談してプロモーションのイメージを共有、狙いがデータと大きくずれないか意見をもらう
-16:00 企画の実行プランを練る、外部との調整が必要なら広報部門と連携する
-17:00 案を2つに絞ってスケジューリング案を作成
-19:00 稟議用にプレゼン資料にまとめる
プロモーションの実行段階では、マーケッターとしてデータ分析部門と協力しながら、ターゲットユーザーの選定を行います。ターゲットが決まれば、どんな訴求方法をするのかプロモーション案として草案を固めます。実行プランとしてスケジューリング案をまとめて、社内の稟議を待ち、承認されて結果を残すのが経営企画のやりがいです。
特に経営企画だと、社長からの直接の数字問い合わせなどもあるのですが、上長に必ず確認を取ってから提出するようにするなど、数字を出すにしてもフローを徹底することが重要なのは間違いありません。
実行フェーズもマーケッターとして重要なのですが、実行後の効果測定フェーズも経営企画の重要な仕事です。いかに自分のプロモーションが効果を出したのかをプレゼンします。その際に経営企画特有のツールを使用することがあります。
09:00出社
13:00プロモーションのUUやCVR、CTRなど各種数値を測定する(Google Analyticsなど)
15:00投資した広告予算の測定(SEM)
17:00主要データのまとめ(エクセル)
19:30プロモーション結果まとめプレゼン
効果測定フェーズで重要なのは、成功した場合は、しっかりと結果を見せて成果を出したことをアピールして、次回の予算の確保と自分の手柄として評価を上げること。もしも芳しくないときは、いかに副次的な効果を上げたかなど資金提供してくれた上層部にできるだけネガティブな印象を与えないことが重要です。
経営企画がよく使うツールの説明
マーケッターの1日でも明らかにしたように効果測定フェーズにおいては各種ツールを用いて効率的に効果データを収集していくことが重要です。ツールというとカッコよく聞こえますが、分析メインでない経営企画は客観的なデータが分かれば良いので、ツールも一般的に使えるものが多いです。(ウェブプロモーションはナチュラルな検索であるgoogle,yahooなどの検索エンジンからの流入の分析が必須です。2社が公開しているツールを使用することが多いです)
ツールについては、無料で利用できるものがメインで、私も転職前は使ったこともありませんでした。入社後にOJTで身につけました。
Google Analytics
グーグルが提供しているアクセス解析ツールでプロモーションを展開したときにどのような客層がサイトを訪れたり、どういうページ遷移で購入に至ったのかなどユーザー動向の分析ができるツールです。例えば、首都圏のユーザー向けに展開したサービスで、アクセスが九州から多かったらターゲットに適切にアプローチできなかったことが分かります。効果測定する際に非常に有用なツールです。無料公開されているツールなので誰でも使えるよう設計されており、入社後にトレーニングすれば誰でも正しい使い方は習得できます。
SEM
ツールという概念ではないのですが、ウェブマーケティングする上で外せないのがSEM広告です。ナチュラルに検索順位を上げて流入を強くするのがSEOなのに対して特定ワードにお金を払って検索順位を上げるのがSEMです。効果測定としてSEMを考えるとき、払ったお金に対してどのくらいの価値のユーザーが集まったかで効果を測定します。これは実践的に使わないと身につかないので転職前はあまり考えないで良いです。ツール自体の使い方は簡単なのですが、感覚が重要なのです。
エクセル
抽出してきたデータも全てエクセルでまとめて置きます。経営企画の場合、過去の実績など突然社長に聞かれたりすることがあるので、より整理しやすい社内共通の方法だとエクセルが採用されていることが多いです。データ分析型のマーケッターとは異なり、エクセルで統計分析の必要があるわけでもないので、簡単な関数が使えてれば序盤は問題ないです。
パワーポイント
やはりプレゼンは経営企画にとっても重要で、パワポ技術は必要です。特にデータ分析結果を効果的に見せたり、ストーリーを構成していく上で、パワポをスムーズに綺麗に作っていくのは経営企画として生きていくためには重要です。ただ、見せ方に関しては経験によるところが大きく、私は入社時はエクセルをパワポに貼り付けることも出来ない入門レベルでした。経営企画であれば、エクセルを使いながらのプレゼンなどもあるので、変数を上手く組み合わせてライブで数字を変更できるように見せられる技術なども重要です。
経営企画で求人探しで注意するべき点
経営企画の場合は、経営企画での採用と言いつつ、仕事内容が実質的に営業である場合があります。
そのため経営企画での求人探しで重要なのはツールをうまく使えることでも、プレゼン資料がうまく使えることでもありません。
いかにプロダクトの需要を喚起し買ってもらえるかという結果で、そのためにはお金やアイデアが必要です。
それを取ってくるのが経営企画だから営業もやれと言われるような経営企画の求人もあるようなので、プレゼン技術等の前にそうした騙し求人がないか確認することが重要です。
経営企画というとエリートのように思われがちですが、実際には地道な作業が多く、プレゼンなどに直結する仕事を任せてもらえる半面、プレッシャーは凄いです。
つまり、ノルマの中で営業して結果を出してきた営業マンは提案技術が他の職種に比べて評価されやすいのです。それこそが営業出身のマーケッターが世の中に多い理由です。