個人的に異業種転職して良かった理由が下記です。
・定時で帰れる
・勤務時間外で勉強しなくていい
SEの仕事の場合、退勤後も技術の勉強を半ば強要されていましたが、異業種転職してからは仕事以外で仕事を考える時間は無くなり、ストレスフリーで仕事できています。
SEで異業種転職するときに利用したエージェント
ここでは私がSEとして異業種転職した理由と転職前後に利用していた案件エージェントについて率直な感想をまとめておきます。
まず異業種転職した理由ですが、下記が挙げられます。
・給料水準が根本的に上がる
・案件ベースで働ける
かなり言われ尽くしている理由ではありますが、実際に異業種を検討して常駐型の案件を取りに行くSEは少なく、企業側も重宝してくれるため、転職後5年たった今でも引き続き恩恵を享受しています。
とはいえ、ただ会社を辞めて転職するだけでは案件が見つかる保証はないため、実際に転職前にはそれなりに準備はしました。特に、利用した案件紹介のエージェントについては慎重になったほうがいいので、ここではその点について重点的にまとめておきます。
SEは辞めて異業種に転職するべき理由
私がSEで転職するにあたって、利用を検討したエージェントについては、レバテックフリーランス、ギークスジョブ、PE-BANK、スキルサーフィン、プロエンジニア、フリエン、ASTAR、エンジニアルームの8社でした。
そのうち、現在も実際に転職したいと言っている知り合いのSEに勧めているのは2社です。下記にて評価順に8社をまとめておきます。
評価ポイントとしては、下記の3つのポイントについて、エージェント別に個人的な感想として評価しました。
・単価は高いか
・業務内容の説明は十分か
・案件を途切れさせないフォローがあるか
単価については、エージェントごとに手数料(マージン)の取り決めも違ってきますし、クライアントが発注する際の単価も若干異なることがあるので、確実に高単価で提案してくれるエージェントは重宝します。
案件内容についても、直接クライアントに聞くよりも、契約前は担当エージェントに聞いたほうが便利なので、言語や要件定義などざっくりとでも把握しているエージェントかどうかも重要でした。
また案件の契約が切れる前に、次の案件提案に動きだしてくれるエージェントは、言わずもがな有用性は高いので、この3点を主に評価しました。
1位:レバテックフリーランス
公式サイト:https://freelance.levtech.jp/
運営歴:10年以上
単価、案件説明、フォローについても満足度は高く、1社だけ利用するならレバテックフリーランスでも問題ないかと感じた。独立前にも相談に乗ってもらいやすく、周囲でもレバテックで転職前に獲得できそうな案件を把握してから独立したSEは多い。
またレバテックキャリアなど、正社員エンジニア転職の部門もあるので、フリーランスから正社員エンジニアに再転職も相談しやすく、フリーランスSEとして手数を確保したうえで独立して働ける環境を作ってくれたと感じた。
2位:ギークスジョブ
公式サイト:https://geechs-magazine.com/job/
運営歴:10年以上
評価項目については無難な印象だが、勤務地については取り扱っている企業が、福岡、大阪、愛知と幅広いので、勤務地ニーズには対応してくれる傾向が強い。
運営も15年以上と繋がりの強いクライアントが多いのか、案件数も安定していると感じたので、もしも2社以上の案件エージェントを利用するならギークスジョブも候補に入れておいていいと思う。
3位:PE-BANK
公式サイト:https://pe-bank.jp/
運営歴:10年以上
高額案件を全面的に出している点では、好みは別れると思うのですが、九州から北海道まで事務所があるので、それなりの運営歴と勤務地ニーズを満たすのであれば、候補にはなってくると思われます。
確定申告、福利厚生などはギークスジョブ、レバテックフリーランスでも同様にサポートがあるので、この辺りのサービスでは差はないです。
4位~8位:スキルサーフィン、プロエンジニア、フリエン、ASTAR、エンジニアルーム
4位以降については順不同というランキングにしておくが、ポイントとしては高額案件を前面に押し出しすぎていないか、運営歴は短すぎないか、案件紹介が正社員が多すぎないかという点だと思います。
高額案件については、あまり知名度が高くないエージェントの場合は、前面に押し出して他よりも単価が高そうに見えるマーケティングをしているケースがあるので、実際に案件を紹介してもらうまでは期待しないほうがいい。
またITエンジニアの案件紹介は、最近ニーズが高いので運営歴が短い企業もあるが、独立後はエージェントとは長い付き合いになるので、個人的には運営歴は10年以上あるところが安心できると思う。
またフリーランス(業務委託)案件の紹介ではなく、どちらかというと正社員求人紹介にシフトしているエージェントもあるので、実際に話を聞いてみて、どちらの案件を積極的に紹介してくるのか見極めることも重要だと感じた。
SE転職する際に異業種以外の選択肢は考えるべきか
新卒就活時、または中途転職で、本当に通用するスキルが欲しくてSEになったにも関わらず、理想と現実のギャップに悩まされているSEは私を含めて多いと思います。
特に、業界特有のゼネコン体質から、多大なストレスを抱え、限界を迎えている人も多く、転職して異業種に行ってしまおうと私は考えました。
ここではゼネコン構造から抜け出し、今までのSEキャリアを生かして異業種転職した私の経験について、まとめておきたいと思います。
ウェブ企業のエンジニア、フリーランスエンジニア、社内SEへ転職する方法がありますが、私は個人的には異業種転職するか、ウェブ企業のエンジニアにまずは転職して次の戦略を練るというのが最善だと感じています。
下記、通常のSEが抱える不満を3つにまとめたものですが、独立またはウェブ企業のエンジニアになってしまえば、多くの場合、解決する話だからです。
・異常な残業=安月給
・同じことの繰り返しでスキル身につかない
・ゼネコン体質
上記のような葛藤を感じない人は、そのまま今の仕事を続けてください。恵まれた環境にいますので、そのままSEとして、SEを大切にしてくれる会社にいて異業種への転職は考えないほうがいいです。
しかし、多くのSEが上記のような不満を抱えながら、仕事をしているのではないでしょうか。
SEで独立する場合のデメリットについて
こういった不満を解決するためには、何らかの行動が必要なのですが、そこでウェブ企業への転職を私は考えました。
理由としては、多くのウェブ企業はコンプライアンス上、残業が少ないという最大のメリットがあるためです。
基本的には、納期もあり、アジャイル開発がメインにはなりますが、それなりに対応するのに序盤は苦労する可能性はあります。
それでも異業種の中でも属性が近いウェブ企業であれば、むしろSEとして奴隷的に働いていた人にとっては、福利厚生も充実していることの多い、例えば楽天、サイバーエージェントなど、エンジニアを大切にしている企業に思い切っていってしまうのは最適です。
最近だと未経験でも研修でエンジニアとして、修行を積ませるようなウェブ企業も多く、SEとしてある程度の言語を触ったことがある経験だけでも、即戦力と行かなくても高い評価を得られる可能性が高いからです。
多くの方が、理解していると思いますが、何もせずに現状に甘んじていると、いつか限界が来ます。
とはいえ、何をするべきかを事前にしっかりと考え、計画を練っておくことは重要です。特に、雇い主であるゼネコンが、雇われSEにして欲しくないことから把握してみるのは非常に有効です。
・転職して人材の流動化を促進
・フリーランスが増える
・スキルが高まり高給化
上記は、SIerを仕切る(徐々に終焉に向かっていますが)ゼネコンが、働きアリ兼奴隷であるSEに、絶対にして欲しくないことです。
・転職が活発化すると、SEを極悪環境下で働かせずらくなります
・フリーランスが増えれば、馴れ合いの適当な仕様書も組めなくなります
・スキルが上がれば、胴元のマージンは減ります
上記を見ればわかる通り、人材の流動化、フリーランス増加、スキルアップが進めば、従来のゼネコン構造に縛られないSEが増えると考えられます。
SEのキャリアアクション
一昔前までは、SEからの転職と聞けば、10%程度の確率で引き抜きによる転職、残りはキャリチェンジで不動産営業したり悲惨なイメージの転職を想像する人が多かったと思います。
しかし、ここ5年程度でSEの転職事情は大きく転換しており、上記のような選択肢が浸透してきています。
「スキルを正しく評価してくれる、または将来性を買って好待遇(給与、労働時間)で雇ってくれるホワイト企業にSE転職すること」こそ、ローリスク、ハイリターンの選択肢だといえます。
SIer以外にもSEを求めているホワイトな業界・会社は沢山あります。しかし、SE側も求人の見つけ方をよく分かっていなかったり、求めている企業側もSEの探し方を心得ていなかったり、ずっと業界全体でミスマッチが続いていました。
しかし、ここ5年でSE専門の転職エージェントが増えたりしたことで、選択肢が広がってきています。給料面でも好待遇なうえ、労働環境への意識も高いため、SEがゼネコンから抜け出したいのであれば、まず初めに検討するべきキャリアアクションです。
メーカーや金融機関など、社内にインハウスとしてSEを抱えている企業は多いです。現在のSEキャリアが生かせるうえ、待遇もその会社の基準に従うので、ホワイトである可能性が非常に高く、また場合によっては、SE以外の職種を経験することができる可能性もあります。
SEは、プロジェクトベースで仕事ができるので、他の職業に比べてフリーランス化しやすく、需要も多いです。
フリーランス転向できると、半年仕事、半年休暇のように、自分次第で自由なワークライフを送れるので、フリーランスに憧れている人は一度自分のスキルでどのくらい稼げるのか見てみてほしいです。
日本人SEは、海外でも需要が高く、ほかの職種に比べて圧倒的に海外転職しやすいです。というのも、海外にはSEという職はないのですが、日本人SEのディレクション能力が、海外の安いプログラマーをマネージメントする際に評価されるからです。需要の高い国としては、シンガポール、インドなどの英語圏です。
SEで異業種転職のインフラが整ってきていると感じる理由
依然と比べても、SE需要は高まっているのですが、結果的にSEの人材流動性も高まってきていて、正社員以外に業務委託での雇用のニーズは強まっています。
業務委託については、正社員雇用よりも単月では割高でも、契約ストップなど正社員と比べても、ある程度雇用のコントロールがしやすいので今後も需要は拡大していくと読んでいます。
またSEとしても、結局SlerでSEをやり続けているのであれば、徐々に習得スキルの限界は来ますし、経験も頭打ちになってしまうので、収入の最大化のためにも業務委託で半分フリーランスのSEは増えると思います。
やはり気付いたら何年も同じような作業を繰り返し続けて、中途半端に偉くなり、部下のミス、上司のミスをカバーする中間管理職になっているSEよりも、ある程度自分の裁量で渡り歩いてきたSEのほうが企業からしても扱いやすいと考えるべきです。
最も労働時間が長いのは、いわゆる中管理職ポジションの人材で、残業も裁量労働制になるので正式につかなくなります。かなりの人が、中間管理職フェーズで、体を壊します。そこで、生き残れた人だけ、上のポジションに移れるのです。
Slerの体質の問題点は、結局のところ、中管理職の次フェーズのポストが決して多くないのに関わらず、異常な数の下請け、中間管理職が必死に仕事を安月給でこなしていることにあります。
多くのSEが、IT土方としてその生涯を終える業界体質は徐々に限界を迎えています。それでは、何故多くのIT土方が転職しないのでしょうか?
人材が流動化すれば、業界全体の給料や待遇は改選される方向に収斂していきます。スキルを習得したらその分、給料は上積みされるはずですし、終電が定時といった悪習もなくなるはずです。
・転職情報が乏しく選択肢が少なかった
・経歴書の書き方など転職の基本が分からなかった
・業界は何だかんだ潤っていると思っていた
しかし、徐々に業界の構造、労働者の認識は変化していっています。そして、SEを取り巻く環境も確実に変化が生じていっており、より健全な職場を手に入れて人間らしい幸せを手に入れていれやすい環境が揃ってきています。
つまり、現在がそういった移行期であり、徐々に健全な体質に移行していくと考えられています。それでは、その狭間ににいる現在のSEはどうなるのでしょうか。
もしも、今きついけど、何とか耐えられるレベルの環境にいるのであれば、無理にアクションを起こす必要もないと思います。
ゼネコンの構造は、上位カーストに属しているのであれば、美味しい蜜を吸えますし、既得権益を守る側にしっかりと回るべきです。
やはり薄らと今がSE業界の過渡期だと感じている人は多いと思います。そういう危機感のある人は、実際に転職するしないは別にして、今後の自分のキャリアのあり方を考えるべきです。
そういう人には、今は選択肢が増えていますので、SEの4つのキャリアアクションで気になるものから、何かしらアクションをとってみるのが正しいです。
アクションを取る際は、モチベーション維持、イニシアティブを取ってくれる存在は重要で、そういったペースメーカーとなりうる転職エージェントや転職サイトを使いこなすことも情報収集には必要になってきます。